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Frasers Centrepoint Trust

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今回の投稿では、シンガポール都心ではなく、郊外に展開するREITのFrasers CENTRE POINTについて投稿します。

FrasersCentrePoint1.png

概要
Frasers Centrepoint Trustは、名前こそセンターポイントですが、シンガポールの都市周辺部のショッピングモールを運用資産とするREITです。規模的には中規模(総資産が10億USドル以上30億USドル未満)に分類されます。不動産の他に、マレーシアの地方ショッピングモールを運用資産とするHektar REITに出資しています。

総評
 収益性や配当利回りに物足りなさはありますが、リテールセクター全般の傾向ですのでやむを得ないのかもしれません。
 物件数は5物件ですが、個別の物件は居住人口の多い地域に立地しており、現在も人口流入が著しい地域にあります。近年、シンガポールでは、LRTという高速鉄道の整備と公団住宅の供給に伴って都心部から周辺部へと人口移動が著しいですし、イスカンダル計画という開発計画があるマレーシアのジョホールバルに近い場所の物件であるCauseWay Pointが旗艦物件ですので、高い成長も期待できるREITと言えます。

財務分析
各指標の意味については、こちらをご覧ください。

(割安度)
 各指標から割安とは言えません。

(収益性)
 収益性は標準的です。 

(財務健全性)
 健全な水準です。 

為替リスクについてはこちらをご覧ください。

FrasersCentrePoint2.png



株価パフォーマンス
赤い線がベンチマーク、青い線がFrasersCentrePointです。

FrasersCentrePoint3.png

スポンサー
スポンサーは、食品、飲料を中核とするコングロマリットのFraser and Neave です。東南アジアに行ったことがある人は、F&Nとかかれた缶ジュースを見たり飲んだりした人もいるのではないでしょうか。売上(2011)は6274百万シンガポールドル(日本円で約3820億円)です。ちなみに、事業ポートフォリオがややちがうもののキリンビールが約2.1兆円ですので、だいたい5分の1程度の規模といえます。またキリンビールは2010年に同社に出資しています。

その他
ショッピングセンターの運営主体としては比較的大きく、REITではCapitamallに次いで2番目の大きさです。
FrasersCentrePoint4.png

このREITの物件の立地は下の地図のとおりです。
FrasersCentrePoint5.png

シンガポールの地域毎の人口ランキングは次の表ですが、このREITがある物件は、人口の多い地域にあります。Causeway pointは、4位のウッドランド、Northpointは6位のイーシュン、Bedok pointは1位のベドック、そしてYeutee Pointは、8位のチョアチョーカンです。特に北部のウッドランドや西部のチョアチューカンはここ10年で人口流入の著しい地域です。(出所:「シンガポールにおける産業基礎調査」ジェトロシンガポール2011年3月)

FrasersCentrePoint7.png

ポートフォリオ全体で見れば、Causeway PointとNorthpointが収入の大半を占めています。

FrasersCentrePoint8.png

テナントの業種は広く分散されていますが、収益貢献度では、外食(29.8%)とファッション(25.1%)の割合が高いです。リテールセクターでは標準的な構成です。したがって、フードコートが改装などで一時的に休業となると、収入減少の大きな要因になります。

FrasersCentrePoint9.png

上位10位のテナントです。
FrasersCentrePoint10.png

Cold Storage:シンガポールで最初のスーパーマーケット
Metro:シンガポールのデパートで上場会社
Courts:シンガポールの家電と家具の量販店
Banquet Holdings:フードコート運営会社。ハラルフード(イスラム教徒が食べられる食品)に特化している。
Watson’s personal care:東南アジアを中心に、中国、韓国、香港などに展開するドラッグストア
Aspiral lee Hwa :シンガポールの宝飾品の小売業で上場会社
Foodlink:レストラン
Soo kee jewelley:シンガポールとマレーシアに展開する宝飾品店チェーン
G2000:香港とシンガポールに展開するアパレル
Popular Book :シンガポール、マレーシア、中国などアジアに展開する書店、出版会社


商業REITですので、各物件について詳しく見てみましょう。

Causeway Pointは、シンガポール北部のWood landに立地するショッピングモールです。
Wood landは、シンガポールでは4番目に人口の多い地域です。対岸のマレーシアのジョホールバルとcausewayでつながれている交通上の要衝でもあります。

このショッピングモールはシンガポール全体で7番目に大きいショッピングモールであり、テナントは約250のテナントを抱えます。

Northpointはシンガポール北部のイーシュンに立地しています。シンガポール郊外の最初のショッピングモールです。立地しているイーシュン地区は、シンガポール6位の人口を抱える地域です。

Yew tee point はシンガポール北西部の人口8位のチョアチューカン地区に立地しているショッピングモールです。Yew teeは、コンドミニアムが多く建つ住宅街であり、若い家族や中流階級が多く住んでいる地域です。

Anchorspointはシンガポール南部のクイーンズタウンに立地するショッピングモールです。
クイーンズタウンはシンガポール建国初期に開発された住宅地です。

Bedok pointはシンガポール東部のBedok地区に立地するショッピングモールです。Bedokはシンガポール最大の人口を抱える地域です。




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ASIA REIT LABO

Author:ASIA REIT LABO
J-REIT投資で資産が3分の1になったことも5倍になったことも経験したREIT(不動産投資信託)愛好家。マレーシア訪問をきっかけにアジアのREIT(不動産投資信託)が今後重要な資産運用手段になると確信し、研究を開始。投資家のジム・ロジャースに憧れている証券アナリスト

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