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リーマンショックの教訓

今でこそシンガポールREITは好調ですが、リーマンショック時はシンガポールのREITも叩き売られ、株式の指標であるSTIが50%下落したのに対し、REITインデックスは66%下落しています。

特に株価の下落が著しかったのは、返済期限までの期間が短い短期資金を中心に調達していたREITでした。リーマンショックが起こる前は、CMBSで短期資金を調達して現物不動産に投資するのが市場での流行でした。通常の経済であれば、短期金利<長期金利ですから、調達資金が短期であるほど取れるサヤも大きくなりますが、なんらかのショックで短期金利が上昇すると、市場から流動性が干上がり、この戦略をとっていたところは資金繰りが厳しくなります。リーマンショックはまさにそれが起こったのです。

この戦略を推進していたAllco REITはリーマンショック以前は株価は概ね$1で推移していましたが、リーマンショック発生後は$0.15まで下落してしまいました。現在はFrasers Commercialとなっています。

Allcoは返済期限までの期間の短い資金だけでなく、不動産の評価額が下がったり、格付が低下した場合に銀行が償還権をもつローンで資金を調達していました。

経済効果としてはオプション(クレジットデフォルトスワップ)を売っていることと同じなので、そのプレミアムの分、資金調達時は通常のローンよりも低利で調達できたのでしょうが、ひとたび金融危機が起こるとこのようなローンは致命的な契約となります。

Allcoの教訓は、REITに投資するときはその財務戦略、特に急激に資産を拡大していないかとか、借り入れ時の返済期間、そして妙なオプションや特約のついた契約で借りていないかといったところに目を光らせることがあるということです。


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Author:ASIA REIT LABO
J-REIT投資で資産が3分の1になったことも5倍になったことも経験したREIT(不動産投資信託)愛好家。マレーシア訪問をきっかけにアジアのREIT(不動産投資信託)が今後重要な資産運用手段になると確信し、研究を開始。投資家のジム・ロジャースに憧れている証券アナリスト

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