Entries

シンガポールREITの物件見学を終えての銘柄診断

ランキングが劇的に下がっております。記事の最後に設置しているボタンクリックで、ランキングアップにご協力くださると大変ありがたいです。


シンガポールのREITの物件を見学し、私なりに銘柄診断をしたいと思います。銘柄の良しあしは財務能力などにも依存しますので、物件だけを見て判断してもいけませんが、物件が基本だと考えてますのでそれなりに判断材料になるのではないかと思います。

リテールセクターとオフィスビルセクターが中心でしたし、時間帯によっては集客状況も違うとは思いますのでかなり独断と偏見に満ちた判断になってしまっているとは思いますが、

リテールセクターで観察が必要なのは、公団住宅の供給状況だと思いました。郊外型のモールは周囲の住宅地からの顧客が中心だと思いますので、公団住宅が供給される地域の物件は収益性が高まると考えます。見に行った感じですと、都心型よりも郊外型のほうが集客状況はいいと思いました。なにかとコストが高いであろう都心部の物件よりも郊外のほうが運営費用は安いので収益性は郊外のほうが高いかもしれません。

シンガポールは住宅が不足しており、特に若い人が家を買えないことが深刻な問題となっているようです。8月26日は建国記念日だったようですが、首相が演説の中で、住居を若い人向けに優先的に割り当てるというような政策をとるようなことを言っていましたので、シンガポールの住宅政策に注目する必要がありそうです。


〇私の中で訪問前と比較して評価を上げたREIT

・Mapletree Commercial Trust

VIVO CITYは非常にいい物件だと思います。リゾートワールドセントーサはシンガポールを観光する人なら必ず行くであろう観光スポットだと思いますし、リゾートワールドセントーサ自体、マリーナベイサンズより万人向けのリゾートだと思いました。そこへのアクセスをほぼ独占しているというのは魅力的です。シンガポールへの訪問者が増加しつづける限り、この物件の収益性は非常に強いでしょう。

港に近く物流系の企業のテナントが見込めるPSAビルディングはともかく、VIVOシティの隣のオフィスビルはオフィスの中心街から離れており、このオフィスビルの動向がちょっと懸念事項であります。

余計な物件を買わずに、現在の物件の運営に注力してほしいものです。

・Frasers CentrePoint Trust
旗艦物件のCausewayPoint,Northpointとも非常ににぎわっており、近隣のお客さんをよくつかんでいると思いました。特にCausewayPointはマレーシア、ジョホールバルからの集客も見込める物件だと思います。もっとも人口の多いBedokにあるBedokPointはちょっとテナント構成に不安がありますが。

〇私の中で訪問前から評価を下げたREIT

・CapitaMall Trust
ザ、シンガポールリテールというREITで、都心部と郊外にバランスよく物件があり、しかも駅に近いという好立地の物件ばかりでしたが、旗艦物件のラッフルズシティの集客は少し物足りなく、Funan Digitalなどパソコン販売に特化したモールもちょっと疑問符です。シンガポールのショッピングモールにはたいてい電器店がはいっており、わざわざパソコンを買いに行くかなという印象でした。

なお、シンガポールの家電量販店はたいていのショッピングモールにオーストラリアのHarvey Normanがはいっておりほぼ独占状況だと思います。マレーシアでは存在感のあったベスト電器は私が確認した限り1店舗のみでした。頑張ってほしいものです。

郊外の物件は集客力は高かったですが、現状は割高と思います。短期的にはカルフールが抜けてしまったPlaza Singapuraをどのテナントで埋めるのか気になるところであります。

・Starhill Global REIT
高島屋や伊勢丹は人気の高いデパートのようですが、高級ブランドを扱うマリーナベイサンズ、IONという強力なライバルが出現しており、かつての絶対的優位性というのはないように見えました。マレーシアのLOT10も2年前に見た限りではそれほど集客力の高い物件だと思えません。


〇判断がつかないもの
・オフィス系のREIT CapitaCommercial、K-REIT、SUNTECなど

オフィス系の良しあしはわかりませんでした。どれも駅から近く、大きな物件で、競争力という意味ではちょっと区別がつきません。テナントが特定の業種に偏っていないかなどで判断するしかないのかなあと思います。

Frasers CommercialのChina Square Centralは非常に大きな物件ですが、チャイナタウンに近いということもあってか、小売テナントも中華街の商店がそのまま入居しているように見え、特殊な印象をもちました。

〇特に判断が変わらないもの

・Parkway Life
旗艦物件のMount Elizabeth Hospitalityはオーチャードロードからも近く、大きな病院ですが、いいのか悪いのかよくわかりません。

・CDL Hospitality
これもホテル物件は宿泊してみないとなんともいえないです。ただ、ClarkQuayy周辺のホテルは場所がどこかよくわからないものが多く、見に行くことを断念してしまいました。




姉妹ブログ「得する海外WEBサイト」は、著作権侵害防止機能付き英文添削、GRE、GMAT対策e-Learning、格安海外航空券、世界中の雑誌が読める電子書籍サービスなど便利な海外WEBサイトに関するブログです。
こちらからご覧ください → 「得する海外WEBサイト





↓この記事がお役に立ったら、ポチっとお願いします。
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村


人気ブログランキングへ

ブログランキングならblogram

Use trackback on this entry.
http://asiareitsouken.blog.fc2.com/tb.php/417-f2a7d6c7

Trackbacks

Comments

[C50]

実際、物件を見てみないとわからない事多いですね。ショッピングセンター系の記事大変面白かったです。オフィスや物流系はスポンサー企業の腕次第っていうところですかね。

[C51]

コメントありがとうございます。シンガポールの流通事情を見ると、コンビニ、モール、百貨店と多様なチャネルがあり、これを支えるインフラとして物流系のREITに注目しています。物流はシンガポールのお家芸ですし、利回りも高いですし。とはいえ、まったく知識がないので、今後の研究課題です。
  • 2012-09-07 14:31
  • ASIA REIT LABO
  • URL
  • Edit

Post a comment

Post a comment
Only the blog author may view the comment.

Appendix

カレンダー

11 | 2023/12 | 01
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -

プロフィール

ASIA REIT LABO

Author:ASIA REIT LABO
J-REIT投資で資産が3分の1になったことも5倍になったことも経験したREIT(不動産投資信託)愛好家。マレーシア訪問をきっかけにアジアのREIT(不動産投資信託)が今後重要な資産運用手段になると確信し、研究を開始。投資家のジム・ロジャースに憧れている証券アナリスト

姉妹ブログ「インターネットで英語生活」は、英語に抵抗がない方向けの、英語WEBサイトを使って安く買い物をしたり便利なサービスを使うノウハウなどに関するブログです。英語WEBサイトを利用することで、せっかく勉強した英語を使って日本でも日常生活で得できるノウハウを紹介します。

Twitterでブログのネタ、経済や相場ネタ、ときどき愚痴をつぶやいてます。
ASIA REIT LABOをフォローしてみてください。



このブログをはてなブックマークに追加
このエントリーをはてなブックマークに追加

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

不動産投資対象国の人気投票

FC2カウンター