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経済は中国に、金融はアメリカに左右される香港経済

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香港REITについて調べる前に、香港経済の特徴について調べています。

香港の経済については、この記事がよくまとまっています。

要点をまとめますと

・コンテナ及び国際航空貨物取扱量世界一であり、物流が活発である。
・世界の上位銀行100行の約75%が支店を置くなどアジアの金融センターである。
・イギリス統治下からのコモンロー(英米法系)による透明な法制度に加え、簡素で低率な税制(法人税16.5%、個人所得税最高税率15%、キャピタルゲイン・利子非課税)が経済成長を下支えしている。
・金融や不動産を中心としたサービス業がGDP(国内総生産)の9割を占めている。
・経済成長著しい中国へのゲートウェイとしての地位も確立。背景には、03年6月に調印されたCEPA(香港・中国経済貿易緊密化協定)がある。CEPAは香港製品に対する関税ゼロ化や香港企業の中国参入時の規制緩和、貿易・投資の効率化などが柱となっている。
・開かれた経済活動が出来る分、外部環境の影響も受けやすい。

直近の香港の観光統計を見ますと、中国本土からの観光客が70%を占め、増加率は年率23.9%に達しています。小売業の売上、ホテルの宿泊需要はかなりの部分が中国の観光客が支えていると言ってよいでしょう。
出典はこちら
香港観光客

香港の小売は右肩あがりですが、観光客のショッピング需要に支えられている部分は大きいと思います。
出所はこちらです。

香港小売売上

つぎに、金融政策ですが、香港はドルペッグ制を引いており、独立した金融政策はとっていません。香港の金融政策はアメリカの金融政策にほぼ連動すると考えてよいと思います。そのあたりの事情はこの記事に詳しいです。

記事から一部を引用します。

引用
香港ドルのドルペッグ制は、「カレンシーボード制」という為替政策によって機能している。これは簡単に言えば、自国通貨の発行量に見合っただけの米ドルを中央銀行が保有し、米ドルの裏付けによって自国通貨の信用を保証する政策である。
 香港ドルの場合、その紙幣は民間銀行(香港上海銀行、スタンダード・チャータード銀行、中国銀行)が中央銀行に代わって発券する特殊な仕組みになっている。
 発券銀行は、香港ドル紙幣を発券するたびに、紙幣の額面と同額の米ドルを香港の金融当局に納めることが義務付けられている。その結果、発券された香港ドルは政府の米ドル資産によって100パーセント保証され、香港ドルと米ドルの相場は固定されやすくなる
引用終了

ドルペッグ制には、見直すべきだとの意見もあるようですので、今後の動向には注目です。

参考記事:香港の前金融監督当局トップ、ドルペッグ制見直しを主張

アメリカの中央銀行であるFRBは現在超金融緩和政策をとっています。したがって、中国本土からの観光客が流入し、消費が堅調な香港についてはインフレになりがちな経済体質といえます。

逆に言うと、中国人の実需が冷え込み、アメリカの金融政策が引き締めに転じれば、香港の経済は2重の意味で冷え込むということになります。人口が700万人程度で、内需が小さく、地域経済の構造としてはシンガポールによく似ています。

これを受けて、香港の不動産は割高な水準にあるのではないか。ということが私の判断です。この資料の3ページ目の表によりますと、香港の物件の利回りはオフィス、リテール、産業とも、他のアジア諸国よりも低めにあることがわかります。




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Author:ASIA REIT LABO
J-REIT投資で資産が3分の1になったことも5倍になったことも経験したREIT(不動産投資信託)愛好家。マレーシア訪問をきっかけにアジアのREIT(不動産投資信託)が今後重要な資産運用手段になると確信し、研究を開始。投資家のジム・ロジャースに憧れている証券アナリスト

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